子供の病気 | ||||
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◎せき ・ ゼロゼロのでる病気 | ||||
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○気管支炎 ・細気管支炎 | ○肺炎 | |||
○喘息様気管支炎 | ○百日咳 | ○急性喉頭炎 | ||
○結核 | ○マイコプラズマ肺炎 | |||
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***** 気管支炎 ・ 細気管支炎 ・ ***** | ||||
気管支炎は、かぜのウイルスや細菌が気管支の表面に入り込み、 炎症を起こす病気です。ウイルスによるかぜをこじらせて、 のどの炎症が気管から気管支におよぶというケースが一般的です。 細気管支炎は、さらに枝分かれした気管支の末端部分にまで炎症が進んだ 状態で、やはりかぜのウイルスによるものがほとんどです。 月齢が低いほど細気管支が十分に成長していないので、ウイルスの侵入が 進みやすく重症になることが多いといえます。 <症状は?>気管支炎のせきは、たんがからんだような「ゴホゴホ」という 湿った重い音が特徴です。 気管支炎が疑われるのは、寝て数時間後に湿ったせきが出てくる ときや、一日中せきが止まらず、数日たっても全くおさまらない ときなどです。 気管支炎ではせきとともに、発熱もみられます。 ときには38〜39度になり、高熱が何日もつづくケースもあります。 さらに顔色が悪くなったり、食欲がなくなったり、のどが渇く、 胸が痛いといった症状もあらわれます。 全身状態を慎重に観察。手早いケアを 炎症が細気管支までおよんだ場合は、呼吸をするとき「ゼロゼロ」 「ヒューヒュー」「ゴロゴロ」とのどや胸がなります。 ひどいときは呼吸するとき胸がべコベコと上下する「陥没呼吸」もみられます。 このせきの様子や音が「ぜんそく」のときの症状に 似ているため、このような気管支炎を「ぜんそく様気管支炎」と呼びます。 生後すぐにゼロゼロが聞こえるのは、先天性喘鳴。多くは治療の 必要のないものです。 とくに2歳未満の乳幼児は、気道の構造上の特徴から細気管支炎を 起こしやすく、体力の低下があると、肺炎なども引き起こす確立が 高いので気をつけましょう。 呼吸困難のサインに気をつけて! 次のような症状が出たら、呼吸困難を起こしているサインです。 夜中でも大至急、病院へ行きましょう ◆ハーハーと浅い息をする ◆小鼻をピクピクさせて、あえぐような呼吸をする ◆呼吸が小刻みに速くなる ◆肩で息をしている このほか、顔色が悪い、ぐったりしているなどのときも要注意! <治療は?>ウイルスが原因の気管支炎にはふつう特効薬がありません。 でも症状は比較的軽く、1週間程度でよくなることがほとんどです。 治療としては、さらにひどくなるのを防ぎ、自分の体力で治るのを 待つ対症療法が中心となります。 とくに、せきのために眠れず体力を消耗してしまいそうなときは、 たんをとかす薬(去痰剤)や気管支拡張薬などを使って症状をやわらげます。 また、細菌に感染したときや、二次感染予防のために、抗生物質 を使うこともあります。 <自宅でのケアは?>気管支炎のせきは、気温が変化すると出やすくなるので 家庭では室温を一定に保つようにしましょう。 せき込んだときにはだっこしたり、上体を起こして背中をさすって あげると、少し楽になります。 また熱があるときは、水分を十分に飲ませることも大切です。 のどからたんを出しやすくするという意味でも水分の補給は欠かせません。 |
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***** 肺炎 ***** | ||||
細菌やウイルスなどによる炎症が、のどから肺胞と呼ばれる部分にまで およんでしまったのが肺炎です。 その中でも、インフルエンザ菌(インフルエンザウイルスとは別のもの)、 肺炎球菌などの細菌が原因となるものを、細菌性肺炎といいます。 この肺炎は、かぜのような症状から4日以上の高い熱がつづき、やがて たんがからんだようなせきが起こります。 一方、アデノウイルス、インフルエンザウイルスなど、かぜのウイルスに よるものをウイルス性肺炎といいます。 かぜやはしかなどの合併症として起こることが多く、細菌性肺炎と比べて 症状は少し軽いのですが、発熱とはげしいせきは同じです。 症状は気管支炎と区別しにくいのですが、X線撮影をすれば、 肺の一部が白くなってうつるので診断がつきます。 <症状は?>ウイルス性肺炎の場合は、かぜの症状から始まることが 多いのですが、細菌性肺炎の場合は、発熱から急に始まることもあります。 熱は一般に38〜40度と高く、せきはたんのからんだ「ゴホゴホ」と いう音になります。 顔色が悪く、ぐったりとして食欲がなくなり、脱水症状や呼吸困難を 起こすこともあります。 <治療は?>赤ちゃんは呼吸困難や脱水症状を短時間で起こしやすいので、 肺炎の疑いがあるときは入院治療が基本です。 点滴などで体力を回復させながら、治療をします。 細菌性肺炎は、抗生物質を用います。ウイルス性肺炎でも、 弱った肺に細菌が感染すると重症になるので、 予防的に抗生物質を使うことがほとんどです。 |
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***** 喘息様気管支炎 ***** | ||||
ぜんそくの様な症状が出る気管支炎という意味で、このような 名前がつけられました。 なお、気管支ぜんそくとぜんそく様気管支炎は似たような病名ですが、 まったく別の病気です。 気管支ぜんそくは、アレルギーが原因でおこりますが、 せんそく様気管支炎のほとんどは、かぜがきっかけで起こる ウイルス性気管支炎です。 低月齢の赤ちゃんに気管支ぜんそくはあまりみられません。 また、ぜんそく様気管支炎になったからといって みんなが気管支ぜんそくに移行するわけでもありません。 2〜3才ぐらいになって、気管支が成長してくると、ぜんそく様気管支炎も 自然に治っていくことが多いものです。 <症状は?>ゼロゼロ、ゼーぜーという音は、細くなった気管支を空気が 出入りする音です。 もともと赤ちゃんの気管支は大人に比べると非常に細く、しかも せきをする力も弱いので、気管支内の粘液(たん)がたまりやすいのです。 炎症が起きると、粘液の分泌が多くなり、気管支の中がさらに細くなって しまうのでこのような音が出るようになります。 <治療は?>かぜと同じで特効薬はなく、基本的にはこれ以上ひどくなるのを 防ぎ、自分の体力で治るのを待つことになります。 そのため薬も対症療法が目的で、症状をやわらげるために、 気管支拡張薬や去痰薬などが処方されます。 赤ちゃんはたんをうまく出せないことがあるので、気管内に分泌物が たまってしまうと、そこに細菌が感染してしまい、細菌性肺炎を併発する ことがあります。 この細菌性肺炎を予防する意味で抗生物質が処方されることもあります。 <自宅でのケアは?>家庭ではたんが切れやすいように水分をたくさん 与えましょう。 また、せきがひどいときは立て抱きにして背中を軽くたたくなど、 楽な姿勢にしてあげましょう。 熱がなく食欲もあり、比較的元気なら、体力を消耗しない程度に 入浴させてもかまいません。 |
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***** 百日咳 ***** | ||||
名前のとおり、はげしいせきが長くつづくのが特徴で、 百日ぜき菌に感染して起こります。 赤ちゃんにはこの菌に対する免疫がなく、1才未満のかかると はげしいせきで呼吸が止まるなど危険なことも多いので、 生後3ヵ月から受けられる三種混合 (百日ぜき、破傷風、ジフテリア)の予防接種を早めに受けておくと安心です 一度かかれば生涯免疫ができます。 <症状は?>百日ぜき菌の潜伏期間は1〜2週間。 せきの経過から、カタル期、痙咳期、回復期に分けられます。 ◆カタル期 約2週間の潜伏期間後、せきが出始める時期。初期はかぜの 症状に似ていて、熱はなく、たんも少ないのですが、せきが 出始めて10日くらいたつとだんだん夜のせき込みがはげしく なります。 ◆痙咳期 しだいにせきがはげしくなり、コンコンと数十回連続して 発作的にせき込むようになります。 連続したせき込みの最後に、深く息を吸い込むためにヒュー という音も。これが百日ぜきに特有のレプリーゼと呼ばれる 症状です。乳幼児では自分でたんを出すことができずに窒息 状態になることもあります。 合併症がないかぎり、強いせきのわりに熱は出ません。 発作のない間は子どもは意外と元気で、普段と変わらない様子 ですが、夜になるとせきが続くようになります。 ◆回復期 レプリーゼやせきによる嘔吐などが少なくなり、夜間のせき 込み回数も減って、治癒に向かいます。 しかし、百日ぜき菌が気管支だけに存在する場合はせきだけで すみますが、肺全体にまでおよんでしまうと、百日ぜき肺炎を 起こしてしまいます。百日ぜき肺炎は、非常に濃いたんが出て、 肺がつまり、死に至ることもあります。 このように、乳幼児の百日ぜきの感染は重症になることがある ので、十分な注意が必要です。 <治療は?>せきは4〜6週間つづき、その後2〜3週間かけて回復します。 初期の段階で百日ぜき菌に有効な抗生物質を使って治療すれば、 それほど長引かずにすみます。 乳幼児が夜間にチアノーゼや呼吸停止を起こしたときは、入院治療が 必要ですが、それ以外の場合には通院で治療します。 <自宅でのケアは?>せきの発作は、泣いたり興奮したり、食事をしたり、 冷たい風や煙、ほこりなどが気管支を刺激したりして起こります。 ですから室内では、できるだけほこりをたてないようにして、 湿度を高めに保つ、定期的に換気をする、たばこを吸わないなど 環境への配慮が必要です。 |
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***** 急性喉頭炎(クループ症候群) ***** | ||||
ウイルスや細菌に感染して、気管の入り口にあたる喉頭に炎症が起き、 せきが出ます。とくに乳幼児に多い病気です。 ふつうの喉頭炎との違いは、しだいに声がかすれてきて、犬の遠吠えの様な ケーンケーンというせきをすることです。この苦しそうな音が、 急性喉頭炎の特徴的な症状です。 さらに重症化すると、呼吸困難を生じます。原因として一番多いのは、 ウイルス(特にパラインフルエンザウイルス)です。 しかし中には生命の危険をともなう 細菌性喉頭炎もあるので注意してください。 <症状は?>はじめは発熱やのどの痛みをともなったかぜのようなせきがでます。 しかし、しだいに声がかすれ、犬の遠吠えの様な「ケーンケーン」と いうせきをするようになります。 これは喉頭部分が炎症を起こしてはれ、空気の通り道がさまたげ られるのです。この場合せきが出るだけでなく呼吸もしにくくなります。 細菌性の急性喉頭炎の場合、夜中になって急に容態が悪くなるこ とがあります。息を吐くときに呼吸がゼコゼコする、吸うときに ヒーヒーと音がするなどは呼吸困難を起こす前ぶれ。こうした時は、 朝まで様子を見ていると最悪の場合には手遅れになり、呼吸が止まって しまうこともあります。チアノーゼを起こしたら、一刻を争う緊急事態! 大至急病院へ。 <治療は?>一般的な急性喉頭炎はウイルスによって起こる病気なので、 特効薬はありません。 とにかく早めに小児科を受診しましょう。 薬を処方するほか、吸入をして呼吸を楽にしてあげることがほとんどです。 <自宅でのケアは?>家でのケアは、基本的にかぜのときと同じです。 せきがひどいときは抱き上げ、立て抱きにして落ち着かせます。 部屋の湿度は高めに保つように注意しましょう。 |
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***** 結核 ***** | ||||
結核菌に感染して起こる病気です。 結核はけっして「過去の病気」ではなく、実は現在でも 年間4万人を超す患者がいて、むしろ急増している病気です。 乳幼児の場合、家族の中に感染者がいて、そこからうつることが ほとんどBCGを受ければ、ある程度予防ができ、生後3ヵ月から 受けられるので早めに接種をしましょう。 <症状は?>結核の免疫はママからもらうことができないので、 生後間もない赤ちゃんも感染する可能性があります。 乳幼児がいちばんかかりやすいのは肺門リンパ節結核です。 リンパ節がはれるのが特徴で、最初のうち症状はありませんが、 X線写真で診断がつきます。 発熱、せき、ゼロゼロ、食欲不振、顔色が悪いといった様子が 見られたら、まず注意が必要です。 <治療は?>現在はさまざまな薬が開発されているので、万一感染し発病し ても、早期治療をすればほとんどの場合治る病気です。 |
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***** マイコプラズマ肺炎 ***** | ||||
マイコプラズマ肺炎というのは、細菌とウイルスの中間のような 性格をもったマイコプラズマ菌が肺に感染して起こる病気です。 赤ちゃんにはあまり見られず、5〜10才くらいの子どもがかかりやすい 病気で、異型肺炎とも呼ばれています。 症状は鼻水、鼻づまりから始まり、子どもによっては39〜40度の高熱 がつづく場合もあります。 また、しつこいせきが特徴で、せきが1ヶ月以上 つづくケースもあります。 一般的には、本人は比較的元気で、全身状態がよいことも特徴でしょう。 X線写真を撮ってみると、肺炎の影が出ているので診断がつきます。 <自宅でのケアは?>ほかに特に目立った症状がないのにせきが治まらない という場合、このマイコプラズマ肺炎を疑ってとりあえず病院へ 行きましょう。 治療にはマクロライド系(エリスロマイシン、クラリスロマイシン) の抗生物質などを使い、軽症であれば通院でOK。 治療をスタートすれば2週間くらいでせき、熱などの 症状が治まり、X線写真の影も消えていきます。 マイコプラズマ肺炎はうつりやすい病気です。症状が 見られる間は、幼稚園、学校などは休ませて、家で安静に 過ごさせるようにしてください。 |
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