子供の病気 | ||||
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◎発達に遅れが出る病気 | ||||
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○ダウン症候群 | ○ターナー症候群 | |||
○自閉症 | ○ADHD | |||
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***** ダウン症候群 ***** | ||||
染色体は、生命維持のために重要な遺伝子の集まりのことです。 この染色体の数に異常があったり、その一部が欠けてしまったりし たものを染色体異常と呼んでいます。 ダウン症候群とは、21番目の染色体が1本多いことによって起こる 病気で、700人に1人の割合で生まれます。 目や鼻に独特の特徴があり、知的障害などもみられます。 両親が高年齢の出産ほど起きやすいともいわれています。 <症状は?>ダウン症児は、目と目の感覚が開いていたり、目じりが つり上がっていたり、耳が変形していたりと、独特の顔つきが多い ことが特徴です。新生児期には、泣き声が弱々しく、おっぱいの飲み も悪いなどの傾向があります。 知的能力や、運動能力の遅れもみられます。 また、先天性の心臓疾患、腸閉塞、白内障をともなっていることも 多く、その症状に対する治療が行われます。 <治療は?>以前は、ダウン症だと心臓疾患で亡くなることが多く、 短命だといわれていましたが、最近では集中して心臓疾患の治療を 行っていくため平均寿命も延びています。 心臓や消化器系に、先天的な異常をともなうときは、手術などで 不具合を治療していきます。 残念ながら、ダウン症自体を治療する方法はありません。 <自宅でのケアは?>免疫力がもともと弱いので、感染症を防ぐ対策が必要です。 日頃から外気浴などで皮膚や粘膜をじょうぶにしておくことも大切です。 予防接種などは通常どおりに進めましょう。 小学校に入ったころから、肥満になりやすい傾向があるので食生活や 運動にも注意がいります。 発達や知能の遅れに対しては、新生児期からリハビリテーションなどの 特殊教育を始めることで、かなりくい止めることができます。子どもの 持っている能力を十分に引き出してあげることが、もっとも大事なことです。 |
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***** ターナー症候群 ***** | ||||
染色体のうち、男女ともに44本の常染色体をもち、あとの2本は 性を決定する性染色体と呼ばれています。 男性ならXY、女性ならXXとなります。 そのXXの染色体が欠けていたり異常があると、この病気が起きます。 ほとんどが突然変異で起こるようです。 <症状は?>症状としては、女の子の性腺発達異常、発育不全、さまざまな 形態異常があります。とくに低身長は顕著で、3才ころから標準身長と の差が開き始め、5才以上になると、95%に明らかな低身長がみられ るようになります。 さらに、18才まで無月経だったり、二次性徴(乳房が発達し、陰毛 が生え、体に丸みを帯びるなどの変化)があらわれないことも特徴です。 <治療は?>低身長は、成長ホルモンを注射することで標準身長に近づける ことができます。また、女性ホルモンの薬を飲むことで、二次性徴が 起きるようにすることができ、月経もくるようになります。 このように、早期にホルモン治療を始めることで、標準の発達から遅 れることを少しでも予防できるようになります。 知的障害はほとんどみられませんが、心の発達は年齢にくらべると 幼い傾向にあります。 また、中耳炎、難聴、先天性心疾患、腎臓の形態異常、骨粗しょう症 などの合併症をともなっていることも多いので、なるべく早期に発見 し、先手を打つことが大切です。 |
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***** 自閉症 ***** | ||||
自閉症は、脳の機能障害や、脳内の神経伝達物質の代謝異常など、 さまざまな原因がからまって起こるといわれています。 以前は「子育てに問題があることが原因」などといわれ、母子関係から の影響をいわれたこともありました。そのため、自閉症児をもつ親たちは、 ストレスや不安をよけいにかかえることが多かったのですが、医学的には 脳の機能の発達障害がもっとも大きい原因と考えられています。 また、自閉症と診断されるほどではないけれど、似た症状をあわせもつ場合、 「広汎性発達障害」と呼んでいます。これは、人と人とのかかわりという 人間の基本部分での発達が障害を受けていることを意味します。 <症状は?>乳幼児期には、視線を合わせない、あやしても笑わない、 光や音に敏感で常に体を動かしている、喃語が少ないなどの症状が あります。幼児期になって集団生活が始まると、ほかの子どもに興味 をもたない人の真似やごっこ遊びをしない、表情の変化がとぼしい、 手をヒラヒラさせるなどの奇妙なしぐさがあらわれます。 さらに、小学校にはいると、言葉の遅れが目立ち始め、言葉をコミュ ニケーションの道具として使うことができず、オウム返し、同じ 言葉を繰り返すなどの症状がみられるようになります。 また、突然パニックに陥ってしまったり、感覚が過敏だったりという 特徴があったり、生活の中の些細な変化にも拒否反応を起こすような 強いこだわりも持ち合わせています。 このように、周囲の大人たちには理解できない行動も多く、子どもの 心を想像してみても計り知れない状況もあり、とくに不安に思うこと も少なくないでしょう。 <治療は?>自閉症は、早期発見、早期治療が原則です。 まず、親たちが障害を認め、受け入れることが大切です。 その上で、子どもと二人三脚で病気と立ち向かう覚悟をしてからでな いと、前に進むことはむずかしいでしょう。 次のステップとして、親子で専門の施設に通い、指示に従って行動す る訓練や、認知レベルを引き上げる訓練をして、社会への適応性を高 めていく必要があります。 強いパニック行動や多動などの症状が激しい場合は、おさまるまで薬 物療法を行う場合もあります。 自閉症児は、1000人に1〜2人の割合でみられ、特別めずらしい 病気ではありません。しかし、自閉症に対する認識は浅く、まだやっ と前向きな対応がふえてきた状態で、「育て方が悪い」という、誤っ た認識も、改まってきたばかりです。 子どもに寄り添って、できるだけ多くの人とのかかわりの楽しさを教 えてあげながら、適応能力を高めていきたいものです。 |
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***** ADHD (注意欠陥 ・ 多動性障害) ***** | ||||
幼児期から小学校低学年を中心に、行動が活発だったり、とっぴな 行動をとることがよくありますが、それが度を越していて、かたとき もじっとしていられずすぐにどこかに行ってしまったり、衝動的な 反応、行動をするために危なくて目を離せなかったりした場合は、 ADHDを疑います。 この状態が、親のしつけの悪さや、子育ての問題と思われ、ママたち が困惑してしまうことが少なくありません。そのせいで、必要以上に 子どもをしかりつづけ悪循環になることもあります。 また病気の知識が足りないために、学校でも先生が問題児としてしか 見ず、子どもは反抗的になり、さらに問題行動が増加する場合もあります。 <症状は?>保育園や幼稚園に入ってみると、ほかの子どもたちと集団 行動をしたり仲良く遊ぶことができません。 かって気ままな行動をして、トラブルも多いようです。 また、小学校低学年では、授業中も席を離れて歩いたり、短期的な 記憶が苦手なために学習が遅れがちだったりします。 このように、「多動・不注意・衝動性」が目立つのが、この病気の 特徴です。 |
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